財団法人日本漢字能力検定協会が公募して、最も多く寄せられたその年の世相を表す一文字の漢字。毎年12月12日の「漢字の日」に合わせて1年を振り返り、京都の清水寺の貫主が揮毫(きごう)して発表する。2011年は、過去最多となる総数49万6997通の応募があり、「絆」が6万1453票(12.36%)を集めて1位となった。応募者が選んだ理由としては、東日本大震災や台風被害、タイの洪水など、国内外で大規模な災害が相次ぎ、家族や仲間、地域とのつながりの大切さをあらためて知ったこと、サッカー女子ワールドカップで優勝した日本代表「なでしこジャパン」のチームワーク、ソーシャルメディアを通じた新たな人とのつながりや深まり、などが挙がった。2位以下10位までは、「災」(国内外でさまざまな災いに襲われた)、「震」(災害への恐怖、政治の激震、なでしこジャパンの活躍などに震えた)、「波」(津波のもたらした衝撃、地デジ移行などの出来事)、「助」(東日本大震災での助け合いや支援の手、ユーロ危機での助け合いなど)、「復」(日本各地を襲った災害からの復興、復旧、復活)、「協」(東日本大震災復興の支援や節電での協力し合う姿勢)、「支」(個人から世界まで、ボランティアによる復興支援活動)、「命」(東日本大震災で失われた多くの命とその大切さを再認識)、「力」(自然の力、原子力、なでしこジャパン優勝の力など)など、災害との関連を連想させる漢字が続いた。