古代ギリシャから伝わる「世界の七不思議」に代わり、世界中からインターネットと電話による一般投票で選ばれた現代版の「七不思議」。2006年に、スイスの映画監督であるバーナード・ウェーバー氏が発案・企画し、「新・世界の七不思議委員会」財団が候補リストを発表。07年7月6日までに財団に寄せられた約1億票の中から、7月8日に最終結果が発表された。選ばれた「新世界の七不思議」は、「チチェン・イッツァのピラミッド」(メキシコ)、「イエス・キリスト像」(ブラジル・リオデジャネイロ)、「万里の長城」(中国)、「マチュ・ピチュ」(ペルー)、「ペトラ」(ヨルダン)、「コロッセオ」(イタリア・ローマ)、「タージ・マハル」(インド)である。しかし国連教育科学文化機関(ユネスコ)は、「世界遺産選定とは異なる基準と目的に基づき行われたもの」で、ユネスコの視野とは相いれず、受け入れがたい、として批判している。候補に最終まで残っていた「清水寺」(日本・京都)は、落選した。なお古来から知られる「世界の七不思議」とは、「ギザのクフ王のピラミッド」「バビロンの空中庭園」「オリンピアのゼウス象」「エフェソスのアルテミス神殿」「ハリカルナッソスの霊廟」「ロードス島の巨像」「アレクサンドリアの大灯台」などの建造物とする説があるが、当時のギリシャ人の世界観を反映し、ほぼ地中海を取り囲むところに位置していたと見られる。