正式名称は「五月技量審査場所」。大相撲の八百長問題で、2011年5月8~22日に東京の両国国技館で行われる予定だった夏場所(5月場所)に代わり、番付編成のために行われる場所。11年4月6日、日本相撲協会が臨時理事会で決定した。同年2月に八百長問題が発覚し、すでに3月の春場所(大阪場所)は中止されているが、4月1日、八百長への関与を認定した23人の力士に引退勧告などの処分を下し、一定の区切りがついたとして場所開催に踏み切った。しかし、一部力士が継続調査となっていることや、再発防止策が整っていないことなどから、入場料を取る興行は断念。発表された実施概要によれば、ほかにも取組記録は正式記録とすること、土俵入りと弓取り式は行うこと、幕内優勝、三賞、各段優勝のみ表彰し、天皇賜杯をはじめ外部からの表彰及び懸賞はすべて辞退することなどが定められた。本場所競技への立ち合いを認められた維持員の「維持員席」や一部関係者席を除き、客席は一般に無料開放される。また、相撲協会はチケットの手配や座席案内、物販などを担う相撲案内所(相撲茶屋)に対しても営業自粛を要請。同月12日、一部軽食等を除き、アルコール飲料やグッズ類、ちゃんこなどを販売しないことが決まった。