高級レストランやホテルの給仕がテーブルサービスの技術を競うコンクール。フランスのホテル産業相互協会組合を運営母体とし、ヨーロッパで最も権威あるコンクールとされる。プロ部門と学生部門とに分かれ、フランス国内大会、ヨーロッパ大会、世界大会がある。1930~50年代にシェフや給仕長などとして活躍したジョルジュ・バティストの名を冠し、61年に創設。同年パリで第1回フランス大会(プロの部)を開催した。75年には学生部門、91年にヨーロッパ選手権、2000年にはカナダで世界コンクールも始まった。以後世界大会は、04年フランス(プロ部門開始)、06年メキシコ、09年ベトナムと4回開かれている。第5回となる「クープ・ジョルジュ・バティスト」サーヴィス世界コンクール東京大会は、12年11月6~9日に日本橋のロイヤルパークホテルで開かれ、15カ国300人の予選を勝ち抜いたプロ・学生24人が参加。(1)前菜、(2)魚、(3)肉、(4)デザート、(5)コーヒー、(6)カクテル、(7)オーダーテイク(英語・フランス語選択)、(8)ワイン、アルコールのテイスティング、(9)筆記試験(学生部門)/テーブルセット(プロ部門)から成る9つのカテゴリーで、礼儀作法からワインの選択まで、50人の審査員から審査を受け、ジョエル・ロブション所属の日本代表・宮崎辰(しん)が日本人初優勝を果たした。日本人はこれまでに、02年パリの世界プレコンクール優勝、04年フランス大会準優勝をはじめ、いずれも好成績を収めている。