芸術選奨とは、特定の芸術分野で、その年に優れた業績をあげ、新生面を開いた人を顕彰する国の賞。文部科学大臣賞と文部科学大臣新人賞がある。同賞は1951年に「芸能選奨」として設立され、56年現名称に改称。演劇、映画、音楽、舞踊、文学、美術、放送、大衆芸能、芸術振興、評論等と、2009年より新設されたメディア芸術の11部門を対象とする。09年3月6日、08年度(第59回)受賞者が発表され、新設されたメディア芸術部門は、音と光をゲーム機のようなインターフェースで遊ぶ電子楽器「TENORI-ON」などにより、メディアアーティストの岩井俊雄が文部科学大臣賞を、自作「バガボンド」をモチーフに「井上雄彦最後のマンガ展」で、マンガの持つ新たな可能性を開いたマンガ家の井上雄彦が同新人賞を受賞した。この2人を含め、文部科学大臣賞に「焼肉ドラゴン」の脚本家鄭義信(チョン・ウィシン)、映画「おくりびと」の滝田洋二郎監督など19人、同新人賞に「決壊」の作家平野啓一郎、シンガーソングライターの椎名林檎など11人が選ばれた。