「株」という表現は俗称で正式名称は年寄名跡(みょうせき)。以下に述べる条件を満たした力士は、引退後に年寄を襲名して親方となり、相撲部屋を開き、日本相撲協会の評議員として給与を得ることができる。年寄になるためには、日本国籍を有しており、(1)横綱・大関を勤める、(2)三役を1場所以上勤める、(3)幕内通算20場所以上を勤める、(4)関取通算30場所以上を勤める、(5)部屋の継承者である、などのいずれかの条件を満たす必要がある。「一代年寄」は相撲界に大きな功績を残した力士に与えられる、本人一代のみの年寄資格。年寄名跡は一代年寄などを除き、105と数が決まっている。このため、年寄の権利の譲渡にからんで、バブル期には億を超える大金が動くようになったといわれている。