スポーツの競技団体と選手などとの間に生じた紛争の解決を目的に、2003年4月に設立された機関。日本オリンピック委員会が設置を提言したもので、国際オリンピック委員会のスポーツ仲裁裁判所(1984年設立。現在は独立機関)がモデル。これまでに仲裁が図られた紛争には、競技団体が大学の運動部に下した処分や、代表選手の選考にかかわるものなどがあり、ドーピングについてのトラブルも想定されている。2007年7月、同機構は、裁判外紛争解決手続(ADR)を行う、認証紛争解決サービス(愛称、かいけつサポート)として、法務大臣の認証を取得。ADRは、民事、家事の範囲の法的な紛争について、裁判以外の手段で、和解などを目指す仕組みのこと。かいけつサポートは、紛争解決の仲介に必要な能力や、環境を認められた事業者で、07年4月施行のADR促進法に基づいて認証が行われ、かいけつサポートに申し立てられた紛争については、時効が中断されるなどの法的な便宜が図られる。同機構は、認証第1号となる。