ミニスカートとオーバーニーソックスの境目にわずかに見える素肌の太ももの部分。おたく文化の流れをくむ俗語で、萌え属性の代表格として、おたくの心理に絶対的な効力を示すといわれる。「萌え」とは、特定の性質やアイテムを備えたキャラクターなどに対して強い偏愛や愛着を示す情動のことで、たとえばメガネをかけたキャラクターに対しては「メガネ萌え」などといい、この場合のメガネを萌え属性という。絶対領域という呼び名の起源は、さまざまな作者が描いたキャラクターがパソコン上に現れ、吹き出しに情報やかけあいを表示する「何か。(仮)」(現・「伺か〈うかがか〉」)というデスクトップマスコットソフトウエアにあるとされる。2001年3月、このソフトウエアに登場する、夢蛍(むけい)作によるミニスカートとオーバーニーソックスの美少女キャラクター「まゆら」に対して、別のキャラクター「せりこ」の作者であるMIYが自身のブログで「ミニスカートとニーソックス(?)の間の空間は無敵だ。神の絶対領域とでも言おうか(爆)」とコメントしたことから広まったといわれている。アニメやコミック以外でも、メイド喫茶などで給仕するメイドさんなどは、この絶対領域を意識したコスチュームを着用することが多い。なお、絶対領域の条件はアバウトではなく、ミニスカートの長さを4としたとき、絶対領域が1、オーバーニーソックスの膝(ひざ)から上の部分が2.5という割合が黄金比率で、誤差の許容範囲はプラスマイナス25%という。12年7月には、ウィット(本社・東京都江東区)がこの絶対領域にシールを貼ることで広告スペースとして活用しようという「絶対領域広告(Absolute Territory PR)」の参加者募集をはじめ、話題を呼んでいる。広告参加者は、会員登録後にシールを受け取り、それを絶対領域に8時間以上貼り付け、2回以上異なる場所で撮影した写真をソーシャルメディアに投稿することで、1000円から1万円の報酬を得る。