ビデオやコンピューターグラフィックスなどの映像を、プロジェクターを使って、直接、建築物の屋内外、車、家具、自然物などの立体物に投影する表現方法。実物(リアル)と映像(バーチャル)をシンクロさせる映像手法として、ヨーロッパではコンサートやイベント、広告、都市景観のライティングなど広く活用されている。投影(プロジェクション)対象の表層に映像という素材を張り合わせる(マッピング)という意味がある。投影する映像等の素材に、スクリーンとなる対象物と同じ立体情報や表面情報を持たせ、ぴったりと重なるように投射し、映像の動きや変化で、対象物が動いたり、変形したりするように感じさせる、錯視的で幻想的な効果を生み出す表現方法として注目を集めている。例えば、プロジェクション対象の建造物の壁面に、映画のプロモーション3D映像をマッピングする。するとマッピングされたさまざまな光の映像情報により、壁面がまるで立体化した別のものになったり、崩れたり、動いたり、光があふれ出るように感じたりして人の目を魅了する。2011年、日本においても、この表現手法の普及と人材育成を目的にプロジェクションマッピング協会(Projection Mapping Association of Japan 略称PMAJ)が設立された(http://www.projection-mapping.jp/)。