ドイツのオーバーハウゼン市の水族館「シーライフ」で飼育されているマダコ。サッカーの2010FIFAワールドカップ南アフリカ大会で、ドイツ戦7戦と決勝のスペイン対オランダの勝敗を占い、すべて的中させたことで「占いタコ」として世界中の話題となった。占い方は、水槽の中に対戦国の国旗をつけた2つのガラス容器を用意。中に好物の貝を入れ、パウルがどちらを選ぶかで勝敗を決めるというもの。2年前の欧州選手権でも、スペインに敗れた決勝を除く5試合を的中させていた。今回もセルビア戦の敗北を含む1次リーグすべてを当て、他国メディアも注目するようになった。決勝トーナメントに入っても、強豪イングランド、アルゼンチンを相手にドイツの勝ちを的中。ところが7月7日の準決勝でスペインの勝ちを予想し、これを当てたことからドイツ国民が一斉に非難した。しかし、引き続き3位決定戦と決勝のオランダ対スペインも占わせたところ、3位決定戦でドイツの勝ちを当てたことから非難は沈静化。さらに11日の決勝でスペインの優勝も当てたことで、世界中から称賛の嵐が湧き起こり、取材やさまざまなオファーが殺到したという。しかし、マダコの寿命は3歳前後。2歳のパウルは、次回ブラジル大会(14年)までは生きられないということで、水族館側は今後静かな余生を過ごさせるつもりだという。