メディア芸術の創造と発展をはかるため、文化庁、CG-ARTS協会などでつくる文化庁メディア芸術祭実行委員会の主催で、1997年度から開催されている芸術祭。アート部門(インタラクティブアート、ウェブ、映像、静止画など)、エンターテインメント部門(ゲーム、CMなどの映像、キャラクターなど)、アニメーション部門(長編・短編)、マンガ部門(ストーリーマンガ、コママンガなど)の4部門ごとに、芸術性の高さと創造性を基準にして大賞1作品、優秀賞4作品、奨励賞1作品を選ぶ。そのほか、審査委員会の推薦により、メデイア芸術に貢献があった人に功労賞が贈られる。第13回を迎えた2009年度は、海外53カ国・地域からの673作品を含め、過去最多の2592作品の応募があり、アニメーション部門では、国際的サイバーテロに地方都市の大家族が立ち向かうアクションエンターテインメントで、100万人超の観客を動員した、細田守監督の「サマーウォーズ」が大賞を受賞した。細田監督は06年度の「時をかける少女」に続き2度目の同賞受賞となる。そのほか、アート部門はアメリカのデイビッド・ボーエンの「growth modeling device」、エンターテインメント部門はナカムラマギコ他計4人による「日々の音色」、マンガ部門は幸村誠の「ヴィンランド・サガ」が大賞を受賞。「マリオブラザーズ」などのヒット作品を手掛けたゲーム制作者の宮本茂・任天堂専務に功労賞が贈られた。受賞作を中心に2010年2月3~14日に国立新美術館(東京都港区)で上映と展示、シンポジウムなどが開催される。