富山県南砺市・五箇山地区にある集落。急勾配の茅葺(かやぶ)き屋根が特徴の「合掌造り」の古民家群で知られ、1995年12月には同じく五箇山地区にある菅沼集落、及び岐阜県大野郡白川村の荻町集落とともに「白川郷・五箇山の合掌造り集落」として、ユネスコの世界文化遺産に登録されている。以来15年以上が経過し、観光客は増加したが、過疎化・少子高齢化の進展は止まらず、90年に25世帯87人だった人口は、2012年9月28日現在17世帯52人にまで減少。約20戸ある合掌造り家屋も無住化が進んできた。そこで同集落在住の若者たちが「世界遺産に住まんまい家(すまんまいけ)?」と名付けたプロジェクトを発足。12年10月10日から居住者募集を始めた。貸し出されるのは、1924年(大正13)に建てられた木造瓦葺き二階建ての古民家「旧高田家」。総床面積約198平方メートルの6DKで、台所や浴室は改修済み、トイレも洋式水洗になっている。応募資格には、(1)原則家族、(2)年齢はおおむね満20~45歳(12年10月1日現在)、(3)相倉の行事に理解・関心を示し、積極的に参加すること、(4)集落全体が文化財であることを理解し、その保存・維持・継承に協力すること、(5)特に冬期の維持管理方法(雪下ろし、除雪、雪囲い等)を理解習得し、実行すること、(6)できるだけ長く居住することなど、10項目が挙げられている。敷金・礼金なしで家賃は月1万円。募集期間は11月22日までで、書類選考、現地見学・体験交流、最終面接等を経て、2013年3月1日から居住可能となる。