マイクロソフトの家庭用ゲーム機「Xbox360」専用の、コントローラーを使わずに身振りや声でゲームを操作するための周辺機器、およびそのシステム。3つの小型カメラ、オーディオセンサー、モーションセンサーなどを搭載しており、人体を3次元で捉え、顔や身長、体形などを測定して個人を認識。2人のプレイヤーのそれぞれの48カ所の動きと、発する言葉の意味を読み取ることができる。プレイヤーは全身を動かしたり、ジャンプしたり、音声で指示したりすることで、感覚的にゲームを楽しめる。ゲーム機につきものだったコントローラーを一切必要としないため、操作方法を覚えることが面倒でゲームを敬遠していた人にも抵抗なくプレイできるという。映画などの動画配信サービスも、音声や身振り手振りで、一時停止や早送りなどの操作が可能となる。また、Xboxのネットワークに接続すれば、他のプレイヤーと一緒に同じコンテンツを楽しみながら、通話料なしでテレビ通話をすることもできる。マイクロソフトは、ゲームの可能性を広げる次世代のインターフェースとして、以前から「Project Natal(プロジェクト・ナタル)」のコードネームで、同システムの開発を進めていることを明らかにしていたが、2010年6月13日、ロサンゼルスで、シルク・ドゥ・ソレイユによるオリジナルのライブパフォーマンスを伴った大々的な発表会を開催。「キネクト」の正式名称とともに、北米で同年11月4日に発売することを発表した。ゲームソフトは、レースゲーム、ペットゲーム、ダンスゲーム、映画「スターウォーズ」を題材にしたゲームなど15タイトルが公開されており、日本のセガ、ハドソンといったゲームメーカーも、アクションゲームやスポーツゲームでの参入を発表している。日本での発売時期や価格は未定だが、クリスマス商戦までの発売が計画されている。