食事のカロリー制限によって、健康と長寿を目指す考え方。カロリスともいう。総摂取カロリーを通常の70%程度に落とすことで、老化防止や健康、長寿につながるとする。いわゆるダイエットのための単なるカロリー制限と違い、たんぱく質や脂質、ビタミンやミネラルといった栄養分をバランスよく確保した上で、総摂取カロリーだけを減らすようにする。さらに、血糖値の上がりにくい(GI値の低い)食品を選ぶ、エレベーターを使わず階段を上がり下りするなど日常的に身体を動かす、などといったことも心がける。これにより、身体が省エネモードになり、健康や長寿に関係するホルモンの働きも調節できるという。アメリカでは1930年代に、サルを使った動物実験で、総摂取カロリーだけを65%程度に制限することにより、寿命が約1.5倍延びた、というデータが得られている。日本でも2008年9月に医学部教授など医師らが中心となって「カロリーリストリクションソサエティ ジャパン(愛称カロリスジャパン)」が発足した。