ブロードウェイの功労者であるアントワネット・ペリーをたたえて1947年に創設された、アメリカ演劇界最高の賞。正式名称はアントワネット・ペリー賞(Antoinette Perry Awards)だが、アントワネットの愛称であるトニー賞として知られている。ブロードウェイで上演された作品を対象にした年間賞で、優れて目立った功績を残した作品と人に毎年贈られる。49年から演劇(play)とミュージカル(musical)の部門別となった。2011年6月12日、第65回トニー賞の発表と授賞式が、例年行われるニューヨークのラジオシティ・ミュージックホールではなく、ビーコン・シアターで開催された。ミュージカル部門では最多の13部門・14ノミネートされていた「ブック・オブ・モルモン(The Book of Mormon)」が作品賞、助演女優賞(ニッキー・M・ジェームズ)、演出賞、脚本賞、作詞・作曲賞、編曲賞、舞台美術賞、照明賞、音響賞の9部門で受賞。「ブック・オブ・モルモン」は、ウガンダに派遣されたモルモン教宣教師の苦闘や成長を描いたコメディー・ミュージカル。また、再演ミュージカル「エニシング・ゴーズ(Anything Goes)」が、再演賞、振付賞、主演女優賞(サットン・フォスター)の3部門で受賞。演劇部門では、少年と馬の友情を描いた「ウォー・ホース(War Horse)」が作品賞、演出賞、舞台美術賞、照明賞、音響賞の5部門で受賞した。