表面はいかにも他人のためにする(なる)ように見せかけて、じつは自分の利益を図ること。「お為ずく」ともいう。「彼が進んで幹事を引き受けたのも、来年の人事異動のお為ごかしさ、まったく見え見えじゃないか」
〔語源〕主人や上長のために尽くすような振りをして、じつはそうではないの意から。うわべはいかにも主人のためを思っているような顔つきは「お為顔」、もっぱら主人のためを考えて厳しい政治を行う家臣は「お為者」。「ごかし」は接尾語で、名詞に付いて、……のような振りをして自分の利益を図る意を表す。「親切ごかし」などと使う。