(1)身に覚えのない浮き名や悪い評判を立てられる。「彼女と交際しているなどと濡れ衣を着せられて迷惑しています」 (2)無実の罪に陥れられる。「彼に濡れ衣を着せられて警察に捕まった」
〔語源〕「濡れ衣」の語源説には、次のようなものがある。(1)継母が、漁夫の塩垂れ衣(海水で濡れた衣)を継娘の部屋に隠しておいて、継娘に密夫がいるとその娘の実父に讒(ざん)したという伝説から。(2)「実(み)のない」を「蓑(みの)のない」に掛けたもので、蓑を着ないと雨に濡れるところから。(3)潜(かず)く(水中にもぐる)海人はみな濡れた衣を着ており、無実の罪を負うことを「被(かず)く」ということから。