動物の顔にあって、飲み食いをしたり、音声を発したりする穴状の器官をいう。鳥類ではくちばしに当たる。飲み食いするという点をとらえて、食料を必要とする人数を表す意として、「口を減らす」などと使い、味の感覚や好みには、「口がおごる」「口に合う」などと使う。音声を発するという点からは、「口に出す」「口ほどでもない」「世間の口がうるさい」「口が達者」「口が掛かる」などと使う。また、穴状である点から、「傷口」「非常口」、(飲食物が)そこに入っておさまる点から、「口が見つかる」「働き口」などと使う。さらに、物事の初めの意で、「宵の口」など、また、物事をいくつかの類型に分けたときの一つの類として、「すぐ泣く口だ」などと使う。