銀貨は、重さで通用する秤量貨幣(しょうりょうかへい)である。丁銀(ちょうぎん)や豆板銀(まめいたぎん)などの種類があり、その品質は、金貨とともに行われた何度かの改鋳のたびに変動した。貨幣の単位は、貫(かん)と匁(もんめ)で、1匁は約3.75gで、1貫目は1000匁で3750gとなる。匁は目(め)とも略され、たとえば100匁のようなきりのよい数字のときは100目と表示する。なお、1匁の10分の1は1分である。金貨と銀貨の換算レートは、江戸時代初期には銀50匁で金1両だったが、次第に金高が進み、元禄13年(1700)には金1両=銀60匁の公定レートが定められた。逆に換算すれば、銀1貫目が金16両2分1朱ほどである。しかし、その後、安永元年(1772)、銀貨8枚で小判1両に相当すると表示された良質の南鐐二朱銀(なんりょうにしゅぎん)が鋳造された。これは、金に代わって通用する初めての計数貨幣の銀貨であった。これは支払いに便利であったことから、よく流通するようになり、かえって金を退蔵するという問題を起こした。
金貨(きんか)
金を素材に用いた通貨で、1枚で1両の小判が基本通貨となる。また、1両の半分の二分金、四分割した一分金、さらに一分を半分にした二朱金、四分割した一朱金があった。
匁(もんめ)/貫(かん)
重さの単位で、1匁は約3.75g。1貫=1000匁で3750g。
匁(もんめ)/貫(かん)
重さの単位で、1匁は約3.75g。1貫=1000匁で3750g。