ともに商工業や漁業に従事する者に課せられた営業税。冥加金は、その業務を独占的に行うことに対する御礼として上納するものある。たとえば、江戸・本船町の魚問屋が、河岸地の独占使用に対して10年間に冥加金3000両上納を申し出たように、献金的な性格の上納金といえる。運上金は、市場や問屋などをはじめとするさまざまな業者団体に、一定の税率を定めて上納させる営業税である。中でも長崎運上金は、貿易を管轄する長崎会所に課したもので、毎年数万両という多額の納税を得た。ただし、冥加金も、毎年一定額を上納するようになったことから、両者は混同されることもあった。