(1)物を言わぬはずの石さえも、おしゃべりをしたくなることで、秘密は、えてして漏れやすいことにたとえる言葉。
(2)天下に為政者を恨む声が充満するとき、石までも憤激して物を言いだす、というたとえ。
〔類〕石に耳/壁に耳岩に口
〔出〕(1)俳諧(はいかい)・毛吹草(けふきぐさ)
(2)春秋左氏伝(しゅんじゅうさしでん)
〔会〕(1)「あれだけ内緒よって念を押しといたのにしゃべっちゃって」「石の物言う世の中さ。秘密は保てんよ」
(2)「政治がよくないね」「哲学がないからこういうことになる」「庶民の不満は相当なもんだぜ」「石の物言う世の中って様相だな」