(節分の夜、鰯の頭を柊(ひいらぎ)の枝に刺しておくと、悪鬼を追い払ってくれるという民間信仰から) つまらないものでも、信仰する人にとっては神仏同様の霊験をもつことになる。信仰心が不思議な霊力を発揮する場合とか、頑固にそう信じこんでいる人を、揶揄(やゆ)する場合などに用いられる。
〔類〕白紙も信心次第
〔出〕俳諧(はいかい)・毛吹草(けふきぐさ)
〔会〕「係長ったら、いつも鞄(かばん)にこのくらいの石を入れてるのよ。持ってると事故に遭わないんですって」「鰯(いわし)の頭も信心からというけど、どうせならもう少し軽い物にすればいいのにね」