(1)すべて人間の運命は、天命によって決定されているのだから、じたばたしても仕方あるまいという教訓。
(2)積極的に事に当たり、運を天に預けて、あとは野となれ山となれの心境で行こうという激励の言葉。
〔類〕命は天に在り/運は天に在り牡丹餅(ぼたもち)は棚(たな)に在り/富貴は天に在り 運否天賦(うんぷてんぷ)/人事を尽くして天命を待つ
〔出〕(1)浮世草子(うきよぞうし)・西鶴織留(さいかくおりどめ)
(2)太平記(たいへいき)
〔会〕(1)「一郎、入試まであと1週間しかないのよ。もっと気を入れて勉強しなさい」「母さん、運は天に在りだよ。今さらじたばたしたって仕方ないさ」
(2)「なあ一郎、『運は天にあり』には最大限の努力をしてあとは天命を待つという意味もあるぞ」「まいったな。仕方がない、親孝行のつもりで勉強するか」