(「鼎」は古代中国で物を煮るのに用いた青銅器) 支配者を侮って、権力の程度を計ろうとすることをいい、その人の実力を疑い、地位から引きずり落とそうとする謀略をいう。春秋時代の中国で、晋(しん)の景公を撃破した楚(そ)の荘王は、天下を統一しようとして、周の王室の宝器である九つの鼎の軽重(天子の軽重)を問うたという故事による。
〔出〕春秋左氏伝(しゅんじゅうさしでん)
〔会〕「またあの会社に製品開発で後れをとってしまった」「このままでは、わが社の鼎(かなえ)の軽重が問われる。次の新製品開発では、なんとしてもリードしないと、業界での地位が逆転しかねない」