是非曲直を言いくるめて、論理をねじ曲げることをいう。中国の春秋時代、公孫竜(こうそんりゅう)が、「堅くて白い石が三つあるとする。だが、実際には二つであって三つではない。なぜならば、目で見るときは色の白いのは分かるが、堅いことまでは分からない。だが、手に取ってみれば、堅いことは分かるが、白いところまでは分からぬではないか。したがって『堅い』と『白い』は別のことであって、二つのことである」と言ったという故事による。
〔類〕白馬は馬に非(あら)ず
〔出〕公孫竜(こうそんりゅう)・堅白論(けんぱくろん)
〔会〕「私の課がもし、営業成績を上げたとしても、将来的に見れば市場を小さくしているだけで、逆に経費を……」「おい千葉課長、またお得意の堅白同異の弁かね。営業成績が下がったと、なぜ正直に言えないのだ」