(「呉下」は中国の呉の地方をさし、「阿」は人名につけて親しみを表す接頭語) 昔ながらでいっこうに進歩がみられない人物をいう。中国の三国時代に、呉の魯粛(ろしゅく)が呂蒙(りょもう)と再会したとき、以前は武略に長じただけの人物と思っていたのが、今は学問もあるりっぱな人物に成長しており、かつて呉にいたころの呂蒙ではないといって感心したという故事による。
〔類〕呉下の旧阿蒙
〔出〕呉志(ごし)
〔会〕「足腰を鍛えるにはうさぎ飛びがいちばんって、あのコーチ、いまだに言ってるんだ」「呉下の阿蒙(あもう)だね、進歩というものがない。あのチーム、今年も負けるぞ」