(神が選んだ人身御供(ひとみごくう)の少女の家の屋根に、白羽の矢が立つという言い伝えから) 多数の人のなかから、とくに選ばれて指名されることをいうが、よいことの場合(1)にも悪いことの場合(2)にも用いられる。
〔類〕白羽が立つ
〔出〕浮世草子(うきよぞうし)・鬼一法眼三略巻(きいちほうげんさんりゃくのまき)
〔会〕(1)「おめでとうございます。あなたは当店の100万人めのお客様です。すてきな商品が用意してございます」「まいったな、ぼくなんかに白羽の矢が立つなんて。公衆電話用の両替えを頼みに来ただけなのに」
(2)「どうやら、中近東の支社に飛ばされそうだ」「まさに、白羽の矢が立つだな。お気の毒に」「ああ、白旗揚げて逃げ出したいよ」