便所でひそかに饅頭をほおばることで、句の下に「臭うてもうまい」と続けて、食欲を満たすには、場所を選ばないことをいう。また、句の下に「臭うて食えぬ」と続けて、筋の通らぬ利益は取らないことにたとえる。
〔類〕雪隠で米を噛(か)む
〔出〕雑俳(ざっぱい)・玉の光(たまのひかり)
〔会〕「いやいや、ここの豚足(とんそく)は、ほんとにうまいね」「うん、うまい。しかし、汚い店だな」「汚い店ほどうまいもんなんだ。それに、雪隠(せっちん)で饅頭(まんじゅう)ともいうだろう」「こらこら、隣の女性がいやな顔してるぞ」