思いもかけない災難に巻きこまれることで、とくに火災で類焼することにたとえる。中国の秦(しん)の時代、池に沈んだ宝珠を取ろうとして水をさらい、その結果、池の魚が全滅したとする故事(呂氏春秋(りょししゅんじゅう))と、中国の楚(そ)の時代に、城門の火災を消そうとして池の水をくみ干し、同じように魚が受難したとする故事(杜弼(とひつ))による。
〔類〕殃池魚に及ぶ
〔会〕「茂のやつ、けがで入院したんだって」「それがさ、たまたま飲み屋へ行ったら、派手なけんかをやってて、飛んできたグラスが当たったらしいんだ」「池魚(ちぎょ)の殃(わざわい)とはこのことだね」「もう平気らしいから、見舞いに行こうよ」