鵬（おおとり）が翼を広げて南方めざし飛び立とうとすることをいい、大望を抱いて大事業にのり出そうとすることにたとえる。鵬が9万里の大空に舞い上がり、南の海に飛ぼうとしているという故事による。

〔類〕図南の鵬翼（ほうよく）　
〔出〕荘子（そうじ）
〔会〕「あいつ、とうとうアメリカに行ったんだって」「ああ、狭い日本じゃ勝負にならない、広いアメリカで一旗揚げようという図南の翼で旅立っていったけどな……。まあ、借金の取り立てから逃げて、国内を追われたというのがもっぱらのうわさらしいぜ」