虎の子供を殺さずに育てたために、いつのまにか強暴な虎となり、わが身の心配までしなければならなくなることをいう。禍根は早いうちに摘み取らねばならぬことにたとえる。
〔類〕獅子(しし)を千里の野辺に放つ/虎の子を飼う/虎を野に放つ/生殺しの蛇(へび)に噛(か)まれる
〔出〕史記(しき)
〔会〕「ねえ、小野さんの家のご両親、たいへんらしいわよ。あのドラ息子がもう40にもなるのに、家庭も定職ももたずにまだぶらぶら遊んでるんですって。それも家のお金を持ち出して」「虎(とら)を養って患いを遺(のこ)すか……。うちの息子にも気をつけなきゃな」