私情には忍びがたいものがあるが、全体の規律を守るため、法秩序を厳正に行うことをいう。中国の三国時代、蜀(しょく)の将軍・馬謖が軍律に背いて街亭の一戦に敗れたとき、諸葛孔明(しょかつこうめい)は親友の子であるにもかかわらず、軍法によって馬謖を斬ったという故事による。
〔類〕涙を揮(ふる)って馬謖を斬る
〔出〕蜀志(しょくし)
〔会〕「監督、あいつは確かにプレーヤーとしては一流ですけど、練習はサボるし、ミーティングには出ないし、チームメイトとしては失格ですよ」「全体の規律を乱すようでは仕方がない。泣いて馬謖(ばしょく)を斬(き)る。腕がいいだけに、惜しい戦力だけどな」