目上の者に逆らったことを後悔するときにいう。中国の唐代の高名な詩人・温庭いん(おんていいん)は、ある日のこと宰相に故事来歴を問われ、それは『荘子(そうじ)』の「南華真経」に出ているからご自分でお調べください、と答えたところ、不興をかって試験に及第できず、こんなことなら「南華真経」など読まねばよかったと後悔したという故事による。
〔会〕「すまんけど、きみ、これに関する資料はあるかね」「あっ、それならあの本棚の右端にある本に載っているはずですよ」「うん、きみ。きみはどうやら南華(なんか)の悔いということを知らないようだね」