2月という月は、あっと思う間もなく過ぎ去ってゆくように感じられることをいう。事実、2月は日数も少ないのだが、「二月」の「に」と「逃げ」の「に」をかけていうものである。
〔類〕一月いぬる二月逃げる三月去る/二月は逃げ月/二月ひと月は小糠(こぬか)三合で暮らす
〔出〕譬喩尽(ひゆづくし)
〔会〕「あなた、ちゃんと勉強してよ。受験まで、あとわずかでしょ」「大丈夫だよ、母さん。まだ年が明けたばかりなんだから。まだまにあうよ」「二月は逃げて走るものなのよ。ほんとに、何回浪人すれば、それに気がつくの。こんどで4度めよ」