人の顰蹙(ひんしゅく)を買うような人間は、えてして子供のころには憎まれっ子と呼ばれてきた人たちで、じょうずにこの世を渡り世間で幅を利かせているものだ、ということにたとえる。
〔類〕渋柿(しぶがき)の長持ち/憎がられてまめまめと/憎まれっ子世に出ずる
〔出〕浮世草子(うきよぞうし)・好色万金丹(こうしょくまんきんたん)
〔会〕「驚いたわ、あのクラス一のいじめっ子の太助君が学級委員に選ばれるなんて」「憎まれっ子世に憚(はばか)る、じゃないけどね。うちの子なんて、選ばなかったらいじめるぞ、って言われてたらしくて……」