外見は似ているけれど、本質は根本的に違っていることをいう。まやかしもののことで、「似而非」を「えせ」と読ませる。中国の孔子が、「似て非なる者を悪(にく)む。莠(ゆう)(稲に似た雑草)を悪むは、その苗を乱るを恐れてなり。佞(ねい)(口先のじょうずな者)を悪むは、その義を乱るを恐れてなり」といったという故事による。
〔出〕孟子(もうし)
〔会〕「おい、こんどのおまえの彼女、前の彼女かと思ったよ。ほんと、そっくりだな」「ああ、双子(ふたご)だからな。でも、似て非なる者でさ、中身は全然違うんだ。こんどの彼女は優しいし、男を立ててくれるしさ」