鶏のような小さなものを料理するのに、牛を切るときに使うような大きな刀は不用であることをいう。小さなことを処理するのに、大人物を出馬させるようなことは、慎まねばならぬことにたとえる。
〔類〕虱(しらみ)の皮を槍(やり)で剥(は)ぐ/大器小用/大根を正宗(まさむね)で切(き)る
〔対〕牛刀鶏を割く
〔出〕論語(ろんご)
〔会〕「ほんと、前田さんの家の子供にはまいったわ。何かというとうちの子をいじめるんだから。あなたからなんとか言ってくださいよ」「鶏を割(さ)くになんぞ牛刀を用いん。一家の主である私が子供のけんかに口を出せるか」「あら、あなたそんな大人物だったの」