実際に抜刀して戦ったわけではないのに、実戦で戦った以上に人から称賛されることをいい、実力以上に人から重視されることにたとえる。また、口先ではさまざまに有能ぶって言うが、実際にはその力量を示したことのない人を嘲笑(ちょうしょう)していう。
〔類〕取らずの大関
〔出〕浄瑠璃(じょうるり)・本海道虎石(ほんかいどうとらがいし)
〔会〕「うちの師匠、口でははいつも偉そうなことを言ってるけど、実際にあの人が落語で人を笑わせたところ、おまえ見たことあるか」「抜かぬ太刀の高名っていってね、うちの師匠は、稽古(けいこ)好きの高座嫌いで有名なんだから」