(「引かれ者」は江戸時代に裸馬に乗せられ刑場に引かれてゆく罪人) 負け惜しみから強がりを言って、鼻歌まじりの小唄を歌うことで、どうにも動きがつかなくなった者が、平気を装い強がりを言うことにたとえる。
〔類〕盗人猛々しい
〔出〕歌舞伎(かぶき)・梅柳若葉加賀染(うめやなぎわかばのかがぞめ)
〔会〕「福田のやつ、自分のミスでクビになったくせに、こんな将来性のない会社、前々から辞めるつもりだったなんて言ってたぜ」「なあに、引かれ者の小唄(こうた)ってやつさ」