進むことも退くこともならず、動きが取れなくなることをいう。衣川(きぬがわ)の合戦で、武蔵坊(むさしぼう)弁慶は大長刀(なぎなた)を杖(つえ)にして、橋の上に立ったまま壮烈な戦死を遂げた、という故事による。
〔類〕進退これ谷まる/立ち往生
〔出〕滑稽本(こっけいぼん)・浮世風呂(うきよぶろ)
〔会〕「この前はまいったよ。交差点のまん中で車が壊れて。信号が変わって前はつかえるし、後ろから車は来るし」「弁慶の立ち往生だな、まるで」