信念を持たずに形勢をうかがって、いつでも優勢なほうに荷担できるように、待機する狡猾(こうかつ)な態度をいう。織田信長(おだのぶなが)の没後、羽柴秀吉(はしばひでよし)と明智光秀(あけちみつひで)が京都の山崎で対陣したとき、筒井順慶(つついじゅんけい)が天王山の南にある洞ケ峠に布陣して、勝敗の行くえを見守り、有利なほうに荷担しようとした故事による。
〔類〕蝙蝠(こうもり)/筒井順慶を決め込む/日和見(ひよりみ)主義/日和見の順慶/洞ケ峠を下る
〔会〕「いよいよ大統領選挙だな」「どっちへ転んでも、どうってことないさ。明確な政策ビジョンが見えてこないうちは洞ケ峠(ほらがとうげ)を決めこむほかないだろ」