豆を煮るのに、同じ豆殻を燃料に使うということで、兄弟や仲間どうしが、お互いに傷つけ合うことをいう。中国の三国時代魏(ぎ)の曹植(そうしょく)は兄の文帝・曹丕(そうひ)から、詩の才能をねたまれ、7歩歩くあいだに詩を作らなければ処罰すると脅され、作詩した。「豆を煮て以(もっ)て羹(あつもの)と作(な)し……もと是(こ)れ根を同じうして生じたるに、相煎(に)ること何ぞ太(はなは)だ急なる」と歌ったという故事による。
〔出〕曹植(そしょく)・七歩の詩(しちほのし)
〔会〕「武田信玄(たけだしんげん)は、父親を追放して領主になったらしいよ」「戦国時代だからって豆を煮るに豆殻(まめがら)を燃(た)くようなまねをするとはね」「よかったよ、平和な世の中で……」