緑したたる柳の葉と、紅色に咲き乱れる花々、ここに万物の生命の真実の姿があることをいい、あるがままの姿で、人の手の加わらないことにたとえる。また、物事は、さまざまに異なった姿をしていることをいう。
〔類〕何処(どこ)の烏(からす)も黒い/西吹けば東に溜(た)まる落葉かな/松は緑に藤(ふじ)は紫/目は二つ鼻は一つ
〔出〕禅林類聚(ぜんりんるいじゅう)/蘇軾(そしょく)・柳緑花紅真面目(やなぎはみどりはなはくれないしんめんもく)
〔会〕「お宅のお子さんたちは、兄弟でも性格は全然違いますな」「ええ、上のやつは一日じゅうスポーツばかりやってるのに、下のやつはまるで本の虫ですからね」「ま、同じ人間でも柳は緑 花は紅(くれない)ですからね」