(「遺賢」は世に認められない有徳の人) 民間に残されている有能な人物が一人もいないほど、国が平和で安定していることをいう。古代中国の聖天子・舜(しゅん)が、「民間のよい意見をすべて採用し、また、すべての賢者を官吏に登用して、民間には一人の賢人もいないような世の中をつくれば、国家は安泰であろう」と言ったという故事による。
〔出〕書経(しょきょう)
〔会〕「日本が現在発展しているのは、優秀な人材をどんどん官僚として採用してきたからでしょうね」「ええ、まさに野(や)に遺賢(いけん)無しの世の中ですからね」