1877年、エジソンが最初に発明した円筒の形をした音声記録媒体は、技術の進歩にともなって円盤型となった。当時は1分間に78回転をするSP盤(standard playingまたはshort playing)だった。そして1948年、ビニール製で1分間に33と1/3回転のLP盤(long playing)が30分近い内容の収録を達成して登場。テープ録音や音響技術の進歩とともに、ステレオ化も進んだ。これにより、SP盤は姿を消していき、日本では63年にはその使命をすっかり終えた。そして、針を接触させて音を再生する方式のレコードは、摩滅や破損といった問題が常につきまとった。生産量は1978年にピークに達し、80年代、デジタル信号をレーザー光線で読むゆえに摩滅のないCDの登場で、音楽メディアとしては急速に衰退した。