日本ではクラシックのレコードは5000枚売れれば大ヒットと言われるが、「グレゴリアン・チャント(グレゴリオ聖歌)」のCD(東芝EMI=2800円)が発売数日で1万5000枚、半年でなんと11万枚も売れるという異変が起きた。スペインのサント・ドミンゴ・デ・シロス・ベネディクト派の修道士合唱団が20年前、修道院で録音したもので、カトリック教会のミサなどで歌われる聖歌集。スペインでは60万セット(2枚組)を売った。環境音楽や癒しの音楽といったとらえ方もできる。「清らかな単旋律が生む気宇壮大な安らぎの世界」が世紀末の世界に受けたのだろうか。