13世紀から20世紀初めにかけ、ウィーンを中心に中央ヨーロッパを支配したハプスブルク家を扱った出版物、講座、旅行などが静かなブーム。火付け役は文芸春秋社が出版した『エリザベート』。最後の皇女の波乱万丈の生涯を描いたもので、10万部を軽く超えて増刷中。他の出版社も最後の皇帝の評伝などを相次いで出し、各カルチャーセンターも競って講座を開設。旅行会社は「ドナウとハプスブルク歴史紀行」「エリザベートの旅10日間」などがヒット商品になっている。96年にはオーストリア建国千年を迎え、政府も観光客誘致に精力的だ。