遺体を消毒して防腐処置を施し、生前の元気な状態のように見せる「遺体衛生保全」の処理技術のこと。新しい葬儀の一つとして注目されている。欧米で普及しているが、日本では7年前に埼玉県川口市の業者が手がけ、94年には4400体も扱ったといい、神奈川県や大阪府などにも業者が誕生している。ただ、法的な規制があいまいなため、最近、業者や学者、弁護士などで「日本遺体衛生保全協会(IFSA)」を創設して自主基準を作った。会員は葬儀業者ら63社。川崎市では、業者と住民が対立、市議会が国に法的規制を求める意見書を可決するなど、論議を呼んでいる。