宇宙帆船とも。ヨットのように広げた帆で太陽光を受け、太陽光を構成する「光子」が跳ね返る際の反作用を推進力にすることで、燃料を搭載せずに宇宙空間を進むことができる、ソーラーセール(太陽帆)と呼ばれる推進システムで航行する宇宙機。2010年5月、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発した実験機イカロスが、H2Aロケットで金星探査機「あかつき」とともに打ち上げられ、金星方向への航行を開始。6月には帆を開くことに成功した。ソーラーセールの構想自体は100年ほど前から提唱されてきたが、素材強度の問題などでこれまで実現してこなかった。成功すれば世界初の快挙となる。