沖縄県尖閣諸島の魚釣島に生息しているモグラの一種で、1991年に新属新種として発表された。79年に捕獲された唯一の個体は全長約13センチ、体重42.7グラムで、日本の他地域のモグラと比べて歯の数が38本と少ないのが特徴。78年ごろに同島に持ち込まれて野生化したヤギの増加による影響で絶滅の危機に瀕しているとされる。尖閣諸島は日中両国が領有権を主張しており、対外的な配慮から91年以降、現地での学術調査は行われていない。そのため、2010年10月には、調査の許可などを日本政府に求めるため、アルピニストの野口健らが発起人となる「センカクモグラを守る会」が設立された。